金魚 繚乱。 岡本かの子「金魚撩乱」について。: 文学少女に恋して。

岡本かの子「金魚撩乱」について。: 文学少女に恋して。

繚乱 金魚

初めのうちはこんなにも大人に育って女性の 漿液 ( しょうえき )の 溢 ( あふ )れるような女になって、ともすれば身体の 縒 ( よじ )り方一つにも復一は性の独立感を 翻弄 ( ほんろう )されそうな 怖 ( おそ )れを感じて 皮膚 ( ひふ )の感覚をかたく 胄 ( よろ )って用心してかからねばならなかった。 ウィキクォートに に関する引用句集があります。 少女の泣顔の中から 狡 ( ず )るそうな 笑顔 ( えがお )が 無花果 ( いちじく )の 尖 ( さき )のように肉色に笑み破れた。

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大正殉愛 金魚撩乱

繚乱 金魚

その頃には恋人ができた恒松安夫は去っていたが、岡本一平と同居していた新田亀三がかの子を献身的に看病するのである。 いうことは多少気の利いたこともいうが、機械人間が物言うように発声の構造が云っているのだ。

岡本かの子 金魚撩乱

繚乱 金魚

ホーキーベカコンを読んだあとなのであれくらいの気概を期待してしまうと肩透かしを食らいますが、真佐子の解釈は今時ですし、最後登場する至高の美魚の描写には力が入っていたかなあと。 それと共存している、意外なキマジメさ。

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大正殉愛 金魚撩乱

繚乱 金魚

エッセイっぽい手法で「こんな話を聞いたのさ」という語り口。

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大正殉愛 金魚撩乱

繚乱 金魚

愛惜 ( あいせき )の気持ちが復一の胸に 沁 ( し )み渡ると、散りかかって来る花びらをせき留めるような 余儀 ( よぎ )ない 焦立 ( いらだ )ちと 労 ( いたわ )りで真佐子をかたく 抱 ( だ )きしめたい心がむらむらと湧き上るのだったが……。 下の郡山はわけて昔から金魚飼育の盛んな土地で、それは小藩の関係から貧しいの収入を補わせるため、だけに金魚飼育の特権を与えて、保護奨励したためであった。

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岡本太郎ママによる「金魚繚乱」は金魚で男の人生も繚乱

繚乱 金魚

さらば! と思ったのは、移転や新入学の物珍らしさに 紛 ( まぎ )れていた一二ヶ月ほどだけだった。 情痴 ( じょうち )を生れながらに取り落して来た女なのだ。

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『岡本かの子 (ちくま日本文学)』(岡本かの子)の感想(12レビュー)

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母親は早くからなくして父親育ての 一人娘 ( ひとりむすめ )なので、はたがかえって 淋 ( さび )しい娘に見るのかも知れない。 オリジナルっていうか、江戸と近代文学をヌエのように合体させてるセンスっていうか。

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『岡本かの子 (ちくま日本文学)』(岡本かの子)の感想(12レビュー)

繚乱 金魚

この小説は、主人公・復一が幼馴染でもある得意先の令嬢・真佐子を金魚でオーバーラップさせ、人生を金魚の飼育に振り回される顛末を描いているもので、結末は… 意外に救われる。 復一は急いで眼口を閉じたつもりだったが、 牡丹 ( ぼたん )桜の花びらのうすら冷い 幾片 ( いくへん )かは口の中へ入ってしまった。

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