2018年10月に受賞作品が発表された第25回電撃小説大賞の選考委員奨励賞受賞作、『逢う日、花咲く。 13歳で心臓移植を受けたホズミ。 そう願う行兎に、時空を超越した不可思議なことが起こる! 感想 【記憶転移】記憶転移とは、臓器移植に伴ってドナー(提供者)の記憶の一部がレシピエント(受給者)に移る現象。
13きっとこれは、ドナーになった人物の記憶なのだと思う。
「電撃小説大賞」は、KADOKAWAが次代を創造するエンターテイナーの発掘・育成を目的に主催する「電撃大賞」の小説部門賞で、第25回では4,843作品の応募が寄せられました。
そして、二人は逢いたい!触れ合いたい!という感情が高まり、行兎は葵花を死から守ろうと心に誓いますが、ドナーである葵花を助けることは同時に自分が死ぬということ。
7この物語は、の八月朔日行兎(ほずみいくと)が心臓移植を受けた後から ある女の子になった夢を見始めることに端を発します。
」 全ての真相を知る者の未来。
しかし僕は、過去は変えることが出来ると思ってます。 今回デビューする作家とその作品にご注目ください。 それから自分が女の子になる夢を見るようになった彼が、明るく快活で幸せそうな彼女に恋をする奇跡の物語。
1「消えない、約束。
言葉を交すことも、触れ合うことも、叶わない。
ふとしたきっかけから知る彼女の背景。 その感覚が起こる時は、とっても胸が温かくなり自分を励ましてくれてるような感じが して、しかも男の子ということがなんとなく分かっていました。
ホズミは葵花の夢を見るに連れこの世にいない存在の彼女に恋をする。
」 心臓だけが知っている全て。
このほか、「電撃大賞」が第25回という節目を迎えたことを記念した投票企画《読者賞》の受賞作が、「電撃の新文芸」より8月に刊行予定です。
ホズミが命を削って手に入れた2人のための貴重な時間。
大切な人を救うために最後まで諦めなかった彼の奔走と、彼女の強い想いによって新たに紡がれてゆくこの物語の結末にはぐっと来るものがありました。
だけどその恋はあまりにも透明で、あまりにも残酷な初恋。
ただし科学の分野で正式に認められてはいない。 彼が珍しい名字だったのもあるが、彼女が必死に探し出会いに行こうとしたからこそ二人の時間が交わったのだろうな。 メディアワークス文庫より発売となる本作は、選考委員から高い評価を受けた作品です。
3もちろん生前の時間軸においてです。
言葉を交すことも、触れ合うことも、叶わない。
そしてどんな過去も消えることはありません。 13歳で心臓移植を受けた僕は、それ以降、自分が女の子になる夢を見るようになった。 移植された心臓の持ち主・葵花の記憶を夢で見るようになったホズミが抱く決して出会うことのない報われない恋心。
3果たして行兎は葵花を救えるのか、そして行兎の運命は… まあ、それはあなたが読んでからのお楽しみですが(笑) 自分の生きがいのために、自分が死ぬというパラドクス。
葵花の死という現実を変えようとするホズミだが、彼女を救うということはホズミの身に残酷な代償が待ち受けるということでもあった。